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PCでの音声ファイル再生時の頭切れ(頭欠け)やお尻切れ(尻欠け)について

2020/3

PCでwaveやmp3等の音声データを再生した際、音声の頭やお尻が切れてしまうという現象は往々にして遭遇するであろう厄介な問題です。

今回はその対処法についてお話させていただきます。
PCでの音声ファイル再生時の頭切れ(頭欠け)やお尻切れ(尻欠け)について


1再生音が切れて聞こえる現状

まず、再生時に頭が切れて聞こえたり、最後の音が途中で切れたりということがおこる背景について考えていきます。

音声ファイルをダブルクリックもしくは開くソフトウェアを指定すると音声再生ソフトが立ち上がります。
再生ボタンを押せば通常であれば頭から再生するのですが、再生バーは進んでいても音はせず、1~2秒するとようやく音声が鳴る・・・そんな経験がおありかと思います。
音声ファイルのお尻も同様で、あと少しで再生が終わるというタイミングで音が切れてしまい、ファイルの最後まで音が聞けないことも。
初めから聞けない、最後まで聞けない・・・とてもストレスとなる現象です。

原因と考えられる現象をそれぞれ検証してみましょう。


2原因① 音声ファイルのブランク

お聞きの音声ファイルはそもそもブランク(無音部分)が入っているでしょうか。

通常、ファイル頭/お尻には0.3~1秒ほどのブランクが入っています。
なぜ音声ファイルの頭とお尻に無音区間が必要かというと、音声ファイルを「読み込み→再生する」する際のソフトウェアのデータ読み込み時間への配慮から頭/お尻にブランクを入れています。
ハード/ソフトを問わず約0.5秒ほどもあればうまく再生してくれるものがほとんどです。

逆に、ブランクを入れずに作成する音声ファイルもあります。
映像編集やPower Pointへの素材用音声を作成する際はブランクを入れないことも多くあります。
これは、音が出るタイミングを最終的に仕上げる映像編集ソフト等で調整するため、ブランクが邪魔になってしまうことがあるからです。

再生環境に合わせた適切なブランクがはいっているかを今一度確認してみてください。


3原因② マシンパワーやOSの問題

音切れの問題はOSによるところがあるかもしれません。
近年のOSはOS自体の処理性能は高いのですが、その分マシンパワーを必要とします。
音切れ問題はOSのアップデート時期によく聞かれたことから、OSと音声再生ソフトウェアの相性を疑ってもよいかもしれません。
プロユースでそれなりに高価なソフトであれば再生時の頭切れが起きることはありませんが、手軽に使えてしかもフリーソフトとなるとなかなか難しいのが現状です。


4対処法① ブランク挿入

市販の音声ファイルでブランクが入っていない音声ファイルはなかなか見かけませんが、スタジオ収録した素材用音声では、先に触れたように、編集ソフト等に組み込まれる前提があるためブランクは必要としません。
ですが、視聴用音声を兼ねるとなるとPCでの一般的なフリーソフトで聞かれることが前提になります。
そういったケースの場合は、音声ファイル作成時にブランクを入れることをリクエストする必要があります。
弊社では一般的なPCで聞かれることを前提とする音声ファイル作成の際は、音声ファイルの頭とお尻にブランクを入れることをお勧めしています。
コンテンツにもよりますが、0.3秒~0.5秒くらいの長さをご提案しております。


5対処法② foobar2000

2つ目の対処法として『foobar2000』をご紹介します。
こちらのソフトは、設定により音声読み込みのバッファを作ってくれるため、音切れリスクが軽減できます。

操作手順を以下にまとめました。

インストール

https://www.foobar2000.org/

上記のURLにアクセスし、『foobar2000』のインストーラー(foobar2000_vXXXX.exe*)をダウンロードください。
*XXXXの部分はバージョンによって数値が変わります。

インストーラーをダブルクリックし、 画面の指示に沿ってインストールを行います。


各種設定

『foobar2000』を起動し、画面左上タブのFilePreferencesをクリックして設定を行います。
設定画面の左側のツリーでOutputを選択し、以下の2つの項目を変更します。
(※画像をご参照ください)

foobar2000画面

  • Buffer length
    2000ms以上の長さがオススメです。この値が短いと音切れのリスクが上がります。

  • Fading
    Fade inFade outを全て0msに設定します。
プレーヤー側の自動フェード効果を無効にします。

foobar2000での音声の再生

再生したい音声ファイルを『foobar2000』の画面上にドラッグ&ドロップします。
複数のファイルを一気にチェックしたい場合は、フォルダごとドラッグ&ドロップすることで、内包している音声ファイルを全て読み込むことが可能です。
PCによる音声再生時の音切れでお困りの際はお試しください。
音声の頭切れを起こさず動作も軽いので、再生ソフトをお探しの際は選択肢の一つとしてご参考になれば幸いです。


6おわりに

今回の記事では、音声再生時に起こる頭/お尻切れについて、起こる現象とその対処法についてご案内しました。
尚、今回ご紹介させていただいた『foobar2000』はあくまでフリーソフトであるため、インストールが安全であることを確認の上、自己責任においてお試しください。


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